PAGE2009 blog

ゼロリセット - 新たなグラフィックビジネスの船出
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    今がそうであるが、誰にとっても大変な時期というのはある。2000年過ぎのITバブル崩壊時もそういうことがあった。日本の電子部品関係はその次期に大きく後退してしまった。一方Google、Amazon、Ebay、SNSなどはその時期を契機に大きく躍進し、それ以前のモデルを破壊していった。GoogleはYahoo!のようなポータルサイトに打ち勝ち、Amazonは既存の本屋のECに勝ち、EbayもSNSも人々の日常生活に深く食い込んで新聞の案内広告などを落ち目にしてしまった。

    一旦、技術革新の荒波で振り落とされてしまった場合に、古い選手の復活とか逆転は起こるのだろうか? 活字から写植に転換できなかったところがDTPで復活したとかいうようなことはほぼない。今Net対応で出遅れたところが、今後逆転する機会もあまりあるとは考え難い。我々は1980年代以降、技術革新からそれてしまったビジネスは、ニッチの蛸壺のようなところで生き延びるか、無くなるかという冷酷な現実をいろいろ見てきた。

    しかし今は技術革新にしがみつくこともなかなか困難になりつつある。アメリカのマスメディアは紙であれTVであれ、今までそれなりにオンラインでも戦っていたが、今非常に危ういところに居る。マスメディアビジネスの余力でアルバイト的にできるほどデジタルメディアは安直なものではなくなって、オンラインとマスメディアの同居がやり難くなったから、である。

    いっそのこと今までの母屋であるマスメディアをやめて、オンラインで本業をやり直すくらいのところでないと生き残れないのではないか。中途半端なネット・ITのモデルというのは大変競争力を失ってしまったように思える。今回のPAGEは困難な状況の中での出展や参加ということで本気度の高い出会いが期待できる。PAGE2009を契機に将来の勝ち組が生まれたりして欲しいものだ。

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    2009年01月30日(金)PAGE2009, 基調講演, 展示会

    日本ではデジタル印刷に懲りた人も見かけるが、諸外国では先進国も発展途上国もガンガン使っている話を聞く。DTPの立ち上がりの時も写植製版のデジタルシステムが先に整備されてしまっていた日本は出遅れたことを思い出す。

    デジタル印刷が良いものならば、印刷の発注者も受注者も、またデジタル印刷で今度やろうと考えるだろうが、日本はそうはなり難かったということだ。それはデジタル印刷そのものにモンダイがあるのか、デジタル印刷の取組みにモンダイがあるのか。一般に単価などデジタル印刷そのもののモンダイにする傾向もあるが、DPSの業者はちゃんとビジネスをしている。そういうところはどのように取り組んでいるのかを皆さんが気をつける必要があるのではないか。

    ALPS協議会では、デジタル印刷の受発注双方の打合わせがスムースに進み、デジタル印刷の障害要因を克服し、デジタル印刷の仕事が好循環に向かうためのガイドライン作成作業をしているが、その全体像が見えるチェックリストをAホールで配布する。また、2月4日(水)にB1セッション「デジタル印刷をはぐくむ」において、デジタル印刷の受発注に携わっておられる方から、経験に基づく受発注の注意点や課題について話していただき、ディスカッションする時にも配る予定である。

    実際の個々のデジタル印刷の仕事の局面では、これらチェックリスト全体を意識する必要はなく、これらの中から重要項目を受発注の双方が共通認識することがスタート点である。つまりお互いが重要視することが異なったままコラボレーションはできない、ということがわかってもらえばよいのではないか。

    という意味では、長々としたデジタル印刷の解説よりも、ザット見渡せる数十項目のチェックリストは、結構実用的かなと思う。

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    2009年01月28日(水)PAGE2009, 基調講演

    PAGEといえば、PAGE94の時に 「写植・製版のなくなる日」というセッションをやろうとして、大変関連業界から怒られたことがあった。当時のJAGATの会長は前印刷機械貿易の宮城荘三郎氏で、この件で各界に早速説明にまわっていただいたことがあったことを思い出した。

    今回プリバリ印 を創刊するにあたり、パイロット版という見本を配っているが、創刊号のインタービューにフラクタルの酒巻芳正氏に出ていてもらった記事タイトルが「30%コストダウンできます。」という印刷合理化に関する内容なので、このご時勢に、なおさらコストダウンが30%とは!、とカッカこられた方もいらした。また怒られるようになるのだな、という思いである。

    その引用記事の中を見ていただくと、合理化できないのは80%はクライアントの責任で、20%は受注側の責任と書いてある。受注側の責任も、正しい情報をクライアントに伝えていないことという指摘であって、印刷の価格を下げろとはおっしゃられていない。

    印刷の原稿作成やコンテンツ管理に関してクライアントの内側で整理できていないことを、だれが手伝って上記の80%のところの合理化をするかが課題である。ひとつは、プリントマネジメントというコンサルティングとか代行があるが、本来なら印刷の前準備も含めて印刷会社がするはずではなかったのか。

    いますぐ印刷発注される原稿については受注側が整理を手伝うことは行われているだろうが、過去に発注者側に溜った情報の整理はなかなか手がつけにくい。しかしそこは避けて通れない段階にきているのではないだろうか。前進しかないと思う。

    ◆『 プリバリ印 』創刊号はここで手に入る!!
    PAGE展示会場Aホール内で、PAGE2009DM同封のアンケート用紙と引き換えで、創刊号を無料で
    配布します。

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    2009年01月19日(月)PAGE2009, 基調講演

    PAGEというイベントは、出会いの場でもある。セミナーやコンファレンスのひとつのセッションに3名内外のスピーカーが関係している場合が多いが、打合わせのミーティングを通じてお互いのビジネスに関心を高めてしまうことがよくある。実際にいっしょにプロジェクトをしたり、提携関係が出来てしまうこともある。それは発表者と聴衆の関係でも起こることで、セッション後に講師と名刺交換して具体的なビジネスの話をする例は多い。

    基調講演A0セッション  ビジネスを推進するメディア戦略・戦術 に登場いただくミサワホームの事例もそのようなことだったと聞く。画像データベースを核に営業支援のシステムを提供したのは、PAGEの参加者であった印刷会社で、息の長いよい関係からシステムの成長というのが成し遂げられた例である。

    システムを構築する際の前段階での調査は大変重要であるし、そこに手間暇や金をかけてちゃんと分析しないと良いシステムにならないが、システムを手がける会社の理解能力というのが大変な問題である。特に一般性のない業務の場合は、専門分野に強いシステム会社に頼みたいが、えてしてそういう会社はITの側が旧態依然とした考え方をしている場合がある。ベンチャーのように新しい技術に意欲的であっても、クライアントの業務の理解がおぼつかないという傾向もある。

    このようにパートナー探しは難しいものであるが、ある意味ではPAGEのテーマとか、その中の各セッションの切り口の特徴は、同じような指向の会社を集めるので、話し合いが始まりやすいという効果があったようだ。ITやメディアのビジネスが抱える課題はまだ非常に多く、ひとつひとつ悠長に時間をかけられないものがある。今回のPAGE2009は不景気のさなかにも関わらず、熱気のある発表者や出展社に集まっていただくことができた。連載記事3の 災い転じて福となす ゼロリセットでスタートでは、本当に困った時こそ、本当に役立つものが選ばれる、と書いたが、今年撒かれた種が、2~3年後に成果を出してまたPAGEで発表されるようになってもらいたい。

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    2009年01月15日(木)PAGE2009, 基調講演

    1月15日のmedia pubに、米雑誌協会の発表で広告売上げが新聞と同じく急降下し始めた記事が載っている。前年比11.7%のマイナスであるが、どの雑誌も軒並み10%前後下がっているにもかかわらず、雑誌タイトルのうち15%くらいは伸びているものがある。例えばNewsweekは27%下がっているにも関わらず、ECONOMISTは逆に25%上がっている。ということは広告のシフトなのではないのか?

    雑誌全体で下がっているということは、紙メディアがダメと思いがちだが、実はメディアの価値がフルイにかけられていて、だいたい半数の雑誌は見放されつつあり、35%はずり下がってる印象だ。広告クライアントの4分の1くらいは考え方を変えてしまった気がする。だから似た雑誌がいくつか横並びの紙媒体ということはなくなって、各分野で頂上の紙媒体に絞られていくのではないか、というのが印象である。

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    目覚まし時計のように見えるガジェットChumby
    同 について、SamsungのS3C6410アプリケーションプロセッサ、OSにはLinuxを採用した新たなものが開発されている話がある。常時表示している時計をネットの端末にしてしまおうというような感じだ。Chumbyはネット対応のデジタルフォトフレームとうたっているが、要するに受信専用で、ユーザ側が操作しないような使い方らしい。

    日本ではケータイでいろんな機能を持ち歩いているが、それがインテリア小物にもなるかな、というのがChumbyで思い当たる点だ。デジタルサイネージがOOH(アウトオブホーム)ならば、これはISH(Inside…)だろう。デジタルフォトフレームの安いのは数千円であるので、そんな価格帯で出てくれば、置時計の2-3割にとって代わることができるかもしれないなあ。でもコンテンツは買うのかなあ。時計に広告が出るとイヤな感じかもしれない。

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    2008年12月26日(金)基調講演

    2008年のPC界の台風の眼はASUSのEee PCだった。この製品はパソコンの歴史を変えたと思う。元はLinux搭載のサブノートのはずだった。そもそもは発展途上国で教科書もノートもない子のための100ドルPCとかOneLaptopPerChildとかいわれたものの流れを汲み、モノクロがカラーに……と仕様が上がってしまい、200ドル台でアメリカで売られていた。

    eBayなどでは改造してスペックをさらに上げたものがオークションに出されたりしていた。苦労してWindowsXPを入れた人もいた。それが2008年頭からAmazonで日本語WindowsXPバンドルで売り出した。さすがに値段は倍くらいになったが、あっけないくらいに先進国ユーザのサブマシンになってしまった。結局各社も右に倣えで、このクラスは百花繚乱になりつつある。家電量販店でもインターネットアクセス2年契約セットでタダ同然で手に入り、私が住んでいるところの町内近所でも何人かが使っている。

    考えてみると今までのPCは使わない機能が多くなってしまって、一般にはこれでいいや、という仕様がこのクラスのものだろう。PCメーカーからすると永らくの夢であるレガシーフリーの実現かもしれないが、この値段になると誰も儲からないものになってしまうのではないか。そういう道を辿った製品は一杯ある。ついにPCもか、と思わされるし、日本メーカーにとっては致命的かもしれない。

    もう少し話を進めると、もうPCの性能を云々する時代ではないのかもしれない。ITという言葉は、ハードが主人公の時代が終わってソリューションが中心の時代になる時に使われ始めたものだ。日本のPCメーカーにとってはつらいかもしれないが、ハードでも、巨大なソフトウェアでもなく、地道にビジネスとともに改良を加えて、自分のIT環境を充実させていく時代にあわせて業態を変えられなければ、この先はないのかもしれない。(o2)

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