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すべての仕事の基本は5Sにあり【後編】 生産現場を強くする人材育成とは
企業にとって5Sは当たり前になったが、ムダの排除や生産性向上を目指し、管理職が率先して取り組んでいる企業は少ないのではないだろうか。
(前編はこちら )
風通しの良い職場作りで「組織力」を上げる
「個人力」「現場力」が上がったら、次に取り組みたいのは「組織力」のアップである。
「組織力」を上げて現場が強くなっていくには、上司と部下の双方向コミュニケーションがうまく取れていることが重要である。
部下と話をする時は、相手の表情を見ながら、「自分の話を理解しているのか」を気に掛け、報・連・相の輪を回すよう努めなければならない。
まず、トップが自分の考えを明確に伝えていくことが大事である。例えば、私が現役で働いていた頃は、トップは常に「現場は5Sだ。だから、その5Sを徹底するように」とメッセージを伝え、自らよく現場に行っていた。5Sの取り組みが不十分であれば、品質や効率に影響し、コストダウンが図れないからである。また、その職場の問題点を解決するための施策を課長、係長クラスから出さない限り、改善は困難であると指導もしている。現場のオペレーターのレベルは、そこの係長レベルで決まるといっても過言ではない。適切な指示や判断を係長が出せれば、その職場のオペレーターは成長する。
部下のモチベーションを上げるための気配りも必要である。部下の悩みを聞きだしながらも、「考えさせる」「任せる」ことが基本である。そして、結果の責任は自分がとるという姿勢が大事だと考える。
以上のことを積み重ねていけば、風通しが良く、お互いに信頼感を得られる企業風土になり、組織力もアップすると言えよう。
最後に、教育研修を担当している方に心掛けてほしいことをまとめておく。
(1)現場により多く入り、現場の生の声をよく聞くこと。情報を集め、人脈を作り、現場の要望やニーズを得る。
(2)教育や研修を実施する前に、必ず現場のヒアリングをして、その狙いとのズレを確認しておく。工場長や製造課長などのキーマンに聞くとよい(やはり現場の目線も大事だからである)。
(3)研修終了後に結果をまとめて、次に生かすようにする(事務局としての反省や実施の効果判断のため)。
(4)開催のための準備(講師依頼、日程調整、資料の用意)だけでなく、自分たちで講師ができるように自己啓発を心掛ける。
企業にとって5Sは当たり前になりました。しかし、今回お話いただいたように、ムダの排除や生産性向上を目指し、管理職が率先して取り組んでいる企業は少ないのではないでしょうか。特に集団で仕事をする工場などでは5Sは基本です。この機会に貴社も現状の5Sを見直し、その重要性を再確認していただければ幸いです。
JAGATでは定期的に「人材育成を考える会」を開催し、情報の収集、発信を行っています。「人材育成を考える会」へのご意見、情報提供をお待ちしています。(教育サポートセンター 小須田紀子
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