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第31期DTPエキスパート認証試験 講評

掲載日: 2009年05月15日

1.結果概要

全受験者数は855人、筆記試験の合格者数は507人、課題の合格者数は597人。筆記試験と実技課題を合わせた最終合格者は436人で、合格率は50.1%でした。

実技課題の内訳は以下の通りです。

選択課題 提出者 合格者 合格率
A. ページ物 79人 70人 88.6%
B. チラシ 666人 527人 79.1%

※実技課題を提出しなかった受験者110人中7人は筆記試験に合格しています。
※また、今回は提出期限(締切)違反で失格になった方はいませんでした。

2.課題の講評

今回の課題Aは携帯電話マニュアル、課題Bの旅行チラシはニューカレドニアでした。また、課題制作の手引きについては、今回からPDFデータにまとめたものをJAGATのWebサイトからダウンロードするようにしました。

提出された課題のなかで、作品については不合格になった課題のほとんどは、制作指示書において「課題制作の手引き」の基本条件を守っていないものです。また、合格者の中にも「課題制作の手引き」をきちんと読んでいないと思われるものも多く、そのため、合格ギリギリの点数になってしまう作品が少なくありませんでした。

制作指示書は、提出した作品のみの制作指示ではなく、改訂版(課題A)やシリーズ(課題B)として第三者が制作するために必要なレイアウトや紙面設計が必要であり、誰が作業しても一定レベルの品質を保ち、かつ効率よく制作できる設計に基づいた詳細設定を正確に分かりやすく伝えることが重要です。

課題Aはレイアウトの基本となるフォーマットが不十分なもの、課題Bはテキストデータの増減やシリーズ化に対するレイアウト設計が不十分なもの、文字が小さく可読性が悪いものが目立ちました。

また、制作指示書において、支給されたデータではなく過去のデータを使用したと判断された課題、作品や制作指示書の一部がない課題、作品のサイズが誤っている課題は、条件違反で不合格になりました。

制作指示書は、間違いのない正確な記述や作品との整合性が必要です。課題制作の前に、「課題制作の手引き」をよく読むことによって条件違反等の問題は解消されます。

(1)設計
レイアウトは単なるパーツの配置ではありません。シリーズ化、テキストデータの増減、標準化、効率化などを考慮した上で、設計者がどの部分を強調して各要素を配置するかという紙面設計が大切です。
また、紙面設計にグリッドを活用することも有効な手段となります。制作指示書において、数値による各パーツの座標指示だけではなく、紙面構成の方針が理解しやすい基本フォーマット(課題A)、レイアウト設計図(課題B)は、制作過程が分かる重要なものとなりますので、必ず図示してください。

(2)要素・表現
受注内容や仕様において、クライアント名やサイズ、色数などの基本項目は正確な記述が必要です。また、制作指示書の要素として減点の対象になったものは、各パーツについての組版指示や、パーツ配置についての記述が不足しているものでした。今一度、第三者が継承して制作するという立場を考慮した制作指示書づくりが必要です。
また、目次の記述がないものやレイアウト指定に小数点3桁(mm)の数値を記述するなど、不適切な指示は減点や不合格の対象になります。

(3) 課題の要件
課題制作における想定や制作・提出条件をはじめ、配布するデータは毎回変更しています。必ず該当する課題制作の手引きと課題データを使用して、作品はもちろん制作指示書の記述にも間違いがないよう取り組んでください。