最近よく聞く、オープンデータってなに?
掲載日: 2014年01月31日
オープンデータってなんだろう?印刷とまったく関係ないようでいて、意外とそうでもないのだ。事例を幾つかピックアップして解説する。
世界文化遺産の登録をきっかけに、富士山の人気は急上昇している。
そんななか、静岡県と山梨県は、富士山を含めた風景写真を全国から集め、オープンデータとして提供するウェブサイト
「富岳3776景」 を公開した。
県内外、各地で撮影した富士山のベストショットを投稿、閲覧できる。写真を投稿すると、サイト上の地図に撮影した場所などの情報を表示。
このサイトに投稿した写真は誰でも商用/非商用目的に使うことのできるオープンデータとして扱う。「散歩をしていたら富士山が見えた」「仕事の合間に外を見たら富士山が見えた」など、身近な場所で撮影した写真はもちろん、「旅行先のこんなところでも富士山が見えた」など、様々な写真が投稿されている。
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2013年末に、千葉市のオープンデータを活用した事例が話題になった。「AR」を活用し、スマートフォンを空間にかざすだけで、現在地から最寄りの「避難場所・避難所」「津波避難ビル」「非常用井戸等」の情報を知らせるとともに、その場所までの避難経路も表示するサービスだ。行政と民間が協力し、オープンデータを活用することで、市民サービスの向上や経済の活性化など、高い効果が見込まれる。
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総務省統計局と独立行政法人統計センターは12月20日、YouTubeの「総務省チャンネル」で、現在のオープンデータへの取り組みについてまとめた動画を公開した。
動画は約10分で、6月から提供している統計データのAPIや、10月に試行運用を開始した新しい統計GISなどについて、ナレーションを添えて分かりやすく解説している。
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ますます目が離せないオープンデータ。印刷とまったく関係ないわけでもないのだ。
地域に密着し多くの産業とともに発展した印刷会社は、地域活性化事業の重要な役割を担っている。
地域資源や独自性を生かして地域経済やコミュニティを再生し、地域の価値を高めるオープンデータと関わりが深いと言える。
将来の不透明性が濃い時代だからこそ、未来を見通す目を養うことは重要だ。より高い価値を生み、よりビジネスの成長と発展につなげるため、オープンデータの動向も着目しておくべきである。
●page2014カンファレンス
地域メディアとオープンデータの未来~印刷会社の関わり方のヒント~
2月6日(木)10時-12時
http://www.jagat.or.jp/PAGE/2014/session/session_detail.asp?sh=1&se=12