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プリント

自動組版とバリアブルとWebCMSの根は同じ

掲載日: 2009年02月28日

構造化文書をWebCMSやバリアブル印刷と同時に始めるのは大変かもしれないが、これら3つは計画としてはひとつのロードマップの中で考えるべきものになってきたのだろう。

20年前のSGML登場時を思い起こさせるような、ディータ(DITA)への熱い注目が感じられる今日この頃である。SGMLがXMLになりインターネットやMSOfficeなど身近な存在になったものの、そもそもの構造化文書は忘れ去れたのかと思われたが、ゾンビのように復活したというか、進化したのがDITAともいえる。構造化文書とは、文書の構造をデータ化することと、その要素を部品化して切り離し、構造を変更すると部品の配列はそれに自動的に従うというものだ。これで、文書の多目的利用だとか、更新管理を容易にすることを狙っている。

人がすべきは、部品作りと、構成やレイアウトなどの構造の定義に専念して、組み立ては自動化するのが理想で、構造の定義を何通りも作っておけば、自動的に何通りの文書が随時取り出せることになる。SGMLはEU設立時の多言語文書管理には貢献した。その勢いで業界ごとに「何々ML」というXMLのボキャブラリーが決められた時代があったが、それは「文書」の部品交換のためであった。しかし交換した先で自動的に組み立てるところがXMLでは難関で、それほど普及はせずに今に至っている。

ではXMLは使われなくなっているのかというと、実際にはWebのCMSや、デジタル印刷のバリアブル印刷や、当然ながら文書の自動組版のように、むしろ部品化と自動組み立てという方法はあらゆるメディアに波及しつつあるのである。残念ながら今のところこれら3メディアに共通して使われる一連のコンテンツであっても、システムは3系統個別に開発されているので、それがXMLでトータルな情報管理をするのがタイヘンという理由にもなっている。

しかし一旦この3つのうちどれかのシステムが立ち上がって部品化が行われてしまえば、WebCMSもバリアブル印刷も文書作成も組み立てエンジンの対応だけがシステム側のすべきことになるので、ワンソース・マルチユースは一挙に現実味を帯びる。当然ながら部品化すべきは、最も情報源に近いところがよいわけなので、販促のバリアブル印刷や情報共有のWebではなく、ドキュメンテーションの部分であろう。

SGMLの時はメインフレーム主体の考え方で、SGMLに対応した文書作成作業もワークステーションが必要であったが、今のPCはそのクラスのコンピュータを遥かに凌ぐくらいの能力があるので、情報の発生源にも構造化文書につながるフロントのシステムを持っていくことができる。またブロードバンド化しているので、情報発生源の断片的な情報でもネット経由で集約して処理することは容易になる。

構造化文書をWebCMSやバリアブル印刷と同時に始めるのは大変かもしれないが、これら3つは計画としてはひとつのロードマップの中で考えるべきものになってきたのだろう。またこの3つの総合メリットを考えると、基となる構造化文書への取組みも盛んになるかもしれない。

テキスト&グラフィックス研究会 会報 Text&Graphics 277号より

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