本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。
環境や価値観が大きく変わりつつある今、これからの印刷業を支える人材は多様化する顧客のニーズに応えられる対応力・企画力が求められる。
新入社員たちが習得しなければならない領域も、これまでの印刷物制作に関する知識だけにとどまらず、情報社会へ適応できる知識やコミュニケーション力、提案力にまで広がりつつある。仕事のやり方を覚えるだけでなく、仕事の背景全体を理解し、自ら設定した目標のために主体的に動ける人材をどのように育成するかが問われている。
企業の多くは、新入社員教育の重要性を認識しながらも、入社時期の短期研修が終了すれば、現場におけるOJT任せになりがちである。配属後の環境や職場の指導体制によって、新入社員の成長度合いは大きく左右される。基盤形成の時期に体験し、身につけた知識や仕事への考え方は、その後の仕事に大きな影響を与える。社内教育だけで不十分な分野については、外部との人的交流の機会を与えたり、展示会や教育機関を通した情報収集を利用するのも一考である。
JAGATでは、毎年、早期戦力化をはかる上での様々な「新入社員関連セミナー」を用意している。来年度はカリキュラム内容を改訂し、総合的な基礎知識習得を目指す「印刷製作入門講座」 では、メディア展開に対応した技術動向の追加やDTP制作実習の拡充をはかるなど、より広範囲なプログラムへとリニューアルを行った。これからの印刷業界を支える新入社員のための即戦力化プログラムとしてぜひ活用いただきたい。
2013年度新入社員研修
■印刷人の基本!ビジネスマナーと印刷全般の基礎知識を習得
「新入社員養成講座」
スタートにあたり、「印刷業とは何か」をわかりやすく解説。業界の動向から情報社会における印刷の役割や必須知識への理解を深め、仕事を進めていく上で必要なビジネスマナーの基本などを習得していただきます。印刷人としての第一歩をしっかりバックアップします。
■顧客や職場との信頼関係を築く「コミュニケーション」の方法
「新入社員コミュニケーションスキルアップセミナー」
コミュニケーションによって円滑な関係をつくることは、自分自身の成長だけでなくチームの発展にもつながります。よりよい仕事の実現に向けて、職場や顧客との人間関係づくりに「コミュニケーション」を活かす方法を演習を通して学びます。
■必須の印刷物製作工程に加え、メディア動向に対する知識も網羅
「印刷製作入門講座(講義編)」 <リニューアル>
製作工程分野とフレッシュマンに必要とされる印刷技術知識を習得していただきます。今後の多様なメディア展開に向けて最新の技術動向の分野も網羅し、幅広い知識の習得を目指します。
■DTP制作とカラー印刷実習を通して印刷技術の基礎を体得
「印刷製作入門講座(実技研修編)」 <リニューアル>
デザイン~製作~印刷~製本加工までの製作工程を理解し、DTPによる実習(Illustrator・Photoshop・InDesign)やカラー印刷実習を通して、印刷技術全般の基礎知識を体得していただきます。従来のカリキュラムからDTP制作実習の時間を増やしました。