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プリント

Web to Printの可能性

掲載日: 2009年02月09日

Web to Printは、インターネット、Webブラウザを通じて印刷物を発注する仕組みのことである。発注する側から見ると、いつでも発注ができる環境であり、発注業務の簡素化になる。印刷を受注する側から見ても、効率的な営業活動と、効率的に印刷物を提供する仕組みが実現すると言われている。

Web to Printの可能性とビジネス上のポイントについて、バリューマシーンインターナショナルの宮本泰夫氏に話を伺った。

Web to Printの背景とサービス


Web to Printの背景には、電子送稿やオンライン入稿の仕組みができてきたことがある。受け手である印刷会社にとっても、24時間受け付けができる。当初は、印刷するための校正をどうするのかと問題視されていたが、プレビューをPDF形式で返信するなど、徐々にオンライン校正が認知され、確立しつつある。さらに、テンプレートを利用して顧客自身が編集するオンライン編集機能や、サーバー側でデータをジェネレーションして自動組版する機能が実装されるようになった。

Web to Printが提供するサービスの1つに、データアップロード(ファイル伝送)がある。例えば、顧客がPDFデータを作り、アップロードしてもらえば、そのまま印刷することができる。

2つ目は、インターネットで編集機能の提供を行うサービスである。オーダーする際に、幾つかのデザインやテンプレートの中から選択し、自分の情報をオンラインで編集し、画像を貼り込み、テキスト入力を行って発注するというサービスの形である。

3つ目は、バリアブルプリントを利用するサービスで、あらかじめ印刷するエレメントをサーバーに格納しておき、それを指示されたとおりに差し替えたり、ページ順を書き換えたりする。例えば、ある生徒用の問題集を作るなど、Web to Printに特別なアプリケーションが組み込まれた方式である。

インターネットを使うメリットの一つに、会員化がある。会員になると、マイページに過去の注文履歴やデータが保存されている。今までに注文したものを簡単に再発注でき、継続的なコミュニケーションが可能になる。

Web to Printの運用例

ビジネスドキュメントで特徴的なサイトに、アメリカのmimeo.comがある。例えば「フォントを埋め込んだPDFを作って、それをアップロードしてくれれば印刷できます」というサービスは、印刷会社にとっては都合がいい。しかし、発注する側からすると、ビジネスドキュメントを作っている人は、「PDFなんか作れない」「フォントエンベッドってどうやってやるのか」というような人もたくさんいる。そういう人へのハードルを下げる手段として、mimeo printerというプリンタドライバをサイトからダウンロードさせる。mimeo printerを選んでプリントとすると、印刷用のデータがWebサーバーに勝手にアップロードされる仕組みとなっている。

学参物の問題集、通信教育のテキストなどを、2週間に1回、生徒ごとに作っている例がある。インターネットを使って注文が入ってくる。ただし、事前にいろいろな問題が教材データベースとして蓄積されている。例えば数学なら図形、計算、分数、小数もある。その中から、ある人に今週どういう問題集を作るかを、ネットを介して指示すると、その後は自動組版のエンジンが動いて、指示されたとおりにページが組まれ、ページ番号が振られ、表紙にその生徒の名前が入った問題集が作られる。

コンシューマー向けのサイトとして、年賀状やはがきを注文するサイトが数多くある。名前を入れ、宛名もデータベースからアップロードし、写真を貼り込む仕組みが搭載されている。

さまざまな分野でWeb to Printサービスが身近に生まれてきている。Web to Printの仕組みをシステムとして見ると、性能や技術のすごいところにまず目がいく。しかし、重要なのはWeb to Printの仕組みを使って、どういう印刷物やサービスを提供するのかである。自社の強みを発揮し、差別化していけるのかを考えていくことが重要だろう。

(『JAGAT Info』2009年1月号より一部抜粋)

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