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DTPエキスパート認証試験のカリキュラム第9版の改訂内容

掲載日: 2010年11月10日

DTPエキスパート認証試験のカリキュラム改訂第9版が12月に発表される。それにあたって今回の改訂内容の概要、背景をコメントしてみる。


DTPエキスパート認証試験は、1994年3月から実施されこの8月で第34回目の実施を向かえた。それに併せて2年に一度カリキュラムも改訂され、この12月で第9版の改訂に至る。DTPは、その制作環境の中で合理化、効率化をすすめつつ品質を維持、向上するための手法として確立された。オープンシステムなのでその状況に応じてその定義は変わっていく。DTPを取り巻く環境も日々進化し刷新されている。認証試験の出題の基本ともなるカリキュラムもこうした進化、刷新に応じて改訂を行なってきた。キーワードにある「よいコミュニケーション」「よい制作環境」「よい印刷物」「高いパフォーマンス」を基本に改訂は行われている。実際の環境の変化はとても早く、現状はキーワードの中の一つで「よい印刷物」も「よい情報メディア」ともいうべき色々なメディアの展開も日々その領域は拡大しているのが事実であろう。

印刷物の発注ではweb to print、印刷通販に代表されるようなweb越しでの受発注の仕組みが当たり前になっている。簡単に印刷物が発注でき、その結果営業レス、人件費削減、納期短縮など効率化が実現している。印刷物発注制作とともに知的財産権や個人情報保護法などを十分に認識し、その印刷物データの著作権、管理を踏まえた上で企業のコンプライアンスの重要性が求められる。また、こうしたwebでの発注形態の運用では、データ作成入稿までその制作責任が明確になり発注者もしくは入稿者は、しっかりとしたデータを作成し入稿しなければならない。そのためには確実なデータ作成のための環境、方法、手引きと言った仕組みを受注者側でも提供していなかければならない。校正の手段においても現物の校正に加えてオンライン校正といった新しい仕組みが求められている。

DTPの制作範囲も単に紙メディアに留まらずその制作範囲の多様化は進んでいる。注目を浴びている電子書籍のデータの作成・変換、各種デジタルでの入稿データの管理、3DCGの処理、バリアブルデータ、動画(今YouTubeやニコニコ動画が話題になっているが。)など、紙メディアを筆頭に様々なデータ、メディアへの展開が存在し、求められる。同時にそれらの品質を揃える管理も必要となる。いづれにしてもこうしたメディアを自社で取り込むのか、外注に制作依頼するのか、など対応する手法は色々と考えられるが、それらのメディアに対するための一定の知識は必要となる。従来より印刷データは、これらのメディアに対してワンソースマルチユースが言われてきた。さらに主軸を印刷データから素材となるコンテンツに移して管理を行うワークフローを中心に据えたCMS(コンテンツマネジメントシステム)なるデータパブリッシングによって多様なメディアへの展開が図られている。

紙メディアに対するPDF自体でもPDF/X-1a、PDF/X3、PDF/X4と仕様が定義されて、PDFでの入稿も普及してきている。PDF/X4での透明効果をはじめにデジタルカメラのデータ入稿が普及し前述のCGでのデータなど入稿データの多様化には対応していかなければならない。全体のワークフローの見直しが必要になり、最適化されたワークフロー構築が重要となる。

出力デバイスも時代と共にさまざまな変化を行い、イメージセッタ、CTP、DI印刷機といろいろな新しい機器が出現してきた。オフセット印刷でもJapan colorをはじめとする品質の標準化が進み、その認証制度も制定された。POD機をはじめとしてデジタル印刷が台頭しオフセット印刷との使い分けが進む。電車内では、スマートフォン、電子書籍リーダーがあり、街中では従来のPOPに変わってデジタルサイネージが液晶パネルの大型化の普及ともに多々見受けられる。

こうしたDTPの取り巻く環境の変化は、留まること知らずに日進月歩進化し続けている。今回のDTPエキスパートカリキュラム第9版では、共通認識としてレガシーな必要な基礎事項に加えてこうした日々進歩する新しいメディアに関する内容を盛り込みつつ第9版の改訂としている。

(資格制度事務局)

  arbri.gif  DTPエキスパート認証試験