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IGAS2011前夜

掲載日: 2011年09月16日

いよいよ本日からIGAS2011が始まる。「drupaの一人勝ち」「PrintChinaの台頭」等、IGASを取り巻く環境は大きく変わっている。

世界四大印刷展示会と称してアジアにおける国際展示会IGASが晴海で始まったときからすると、「drupaの一人勝ち」「PrintChinaの台頭」等、IGASを取り巻く環境は大きく変わっているが、世界でも有数の巨大市場の日本で行われる最大の展示会であることに変わりはない。

今回のIGASの見どころは?という質問には、おそらく皆一様に「デジタル印刷」と「電子書籍」かなぁと答えると思う。しかし、実際には展示会の成り行きから考えても、「電子書籍」はPAGEイベントに期待しているのではないか。多くの来場者は、IGASにはデジタル印刷機周りの展示を期待してくるだろう。

IGASでの最大ブース(誤解を招くのでデジタル印刷関連でと絞っておこう)を構えるのはHPで、そこでのソリューション展示の筆頭が「小ロットこそが利益の源泉となる逆転の発想」「ソーシャルメディアの普及が印刷会社にもたらす新規ビジネス」というマス印刷とは真逆の発想がお題目に上がっている。

是非今回のIGAS2011では小ロットビジネスが成り立つ社内体制やビジネス環境に注目していただきたい。
IT的な合理化やコストダウンが華々しく展示されているだろうが、HPがアメリカで大成功を収めた背景には、機械やフロー全体の信頼性を上げる地道な努力があったことも忘れることが出来ない。デジタル印刷機がメインストリームになるには単なる品質論だけではない、生産性全体の品質も重要になる。

話は変わってネットワークの例を挙げてみる。
評価の分かれるSoftbankのYahooBBの大安売りにしても、あそこまでやったからこそ、NTTまで巻き込んだ今の日本の光ネットワーク網があるのであって、自由競争の大事さを痛感する次第である。

この原稿はIGAS前日に書いているので、HPブースでどのようなソリューションが展示されるのかは定かではないし、HP以外の各デジタル印刷機メーカーでも同様のソリューション展示を行っていくだろう。IGASを前にして不謹慎な発言だが、機械の性能より、どのようなソリューションを用意し、顧客(マーケット)にビジネスをするか、ということに尽きてしまうだろう。

ソリューションの中には、仕事の集め方も大きい要素である。今まで通りの営業が時間をかけて仕事を取ってくるようでは、ペイラインには程遠い。人件費をかけずに受注する仕組みが必要だ。ネット通販と短絡してしまうが、アウトソーシング的なビジネスはすそ野が広い。

JAGATの研究会では、デジタル印刷のこの部分、「ソリューションの実例」「適正価格」「適正マーケット」にこだわって情報発信していきたいと考えている。
また、9月27日には「ユーザー目線で見たデジタル印刷成功事例」を開催する。錦明印刷さんをゲストにお呼びして、デジタル印刷に関係した実例について紹介いただき、合わせてBrighter Laterの山下氏を加えてディスカッションを行うつもりでいる。
IGASで紹介されたソリューション実例&機械比較も、要領よくまとめてご報告したい。

3月11日の東日本大震災は印刷業界に大きな影響を与えたが、デジタル印刷に関してはむしろ後押し的な役目になっている。時代は「もったいない」であり、「必要部数を必要な時に印刷する」であり、少ない印刷で絶対額が少なくなる分は電子書籍やデジタルサイネージ、バックオフィス的なビジネスを総合的に展開して、売り上げを確保していくという時代に突入している。
そういう時代には如何に多くの引き出しを持っているかが勝負である。
ソリューションビジネスとはそういうものだと思うし、イチイチゼロから考えていたらキリがない。数学の問題だっていかに多くの問題パターンを覚えているかで点数は決まってくるものなのである。

(文責:郡司秀明)

関連セミナー

ユーザー目線から見たデジタル印刷の成功事例 ~ IGAS2011に見るデジタル印刷 ~

 

 


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