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クロスメディア効果を再検証する ~Web×他メディアの組合せは有効か?~ 報告

掲載日: 2010年07月12日

7/9に開催されたクロスメディア研究会の特別セミナーは、テーマを「クロスメディア効果を再検証する」とし、Web×他メディアの組合せの有効性などについて学んだ。講師は、株式会社野村総合研究所の塩崎潤一氏と、NHK(日本放送協会)の長野真一氏、有限会社文殊コンサルティングの岩見周介氏。

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最初は、野村総研・塩崎氏からクロスメディアで変わる広告として、広告の効果測定についてご講演いただいた。現状の広告効果測定は、媒体毎に効果指標が存在しており、媒体のリーチまでの数字が中心となっている。インターネットの出現により、生活者のレスポンスが比較的精緻に所得できるようになったが、4マスの効果測定と融合しているとはいえない状況だという。
そこで、広告効果を評価するためのポイントとして

1.ブランド毎に購買へのプロセス“顧客ステップ”を把握し、評価指数を選定、検討し、PDCAサイクルを構築
2.クリエイティブ認知者ベースでなく、各広告・メディアに接触した人ベースで評価
3.広告に接触した人と接触していない人(コントロール群)を比較する
4.広告出稿の前後で顧客ステップを比較し、効果を把握する

の4点をあげている。
この4点を実現するために効果的な手段として、野村総研では「シングルソースデータ」を採用している。
シングルソースデータとは、媒体接触データと商品購買データを「同一人物」から収集することにより紐付けたデータのことを言い、欧米でも注目されている。シングルソースデータを使って広告の効果測定を行うことで、効果を正しく評価し、最適なクロスメディア戦略を立案することが可能だということだ。

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次に、NHK・長野氏から「クロスメディア番組、リトル・チャロの取組み」として、NHKにおけるクロスメディアの位置付け、取組みについてご講演いただいた。
NHK内では、「クロスメディア」をコアコンテンツを使い、TV・ラジオ・Webなどのメディアで同時に違った形式で発信していく手法と定義付け、ユーザーへのサービスアップが主目的となっている。今回取り上げられた「リトル・チャロ」は、オリジナルの英語の物語を使った英語学習番組で、NHKが初めて「クロスメディア」を標語に取り組んだ番組である。語学とクロスメディアには親和性があるとし、TV・ラジオ・Web・ケータイ・テキストなど様々なメディアを用途別に使い分け、相互的に補完しあえる仕組みを作った。
今後は、多メディア時代に必然性の高い手法や、それぞれのメディアをトータルに把握できる、クロスメディア・プロデューサーの創出などが求められる、という。

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最後に、文殊コンサルティング・岩見氏より、次世代クロスメディア・コミュニケーションについて、ご講演いただいた。現在のメディアは、情報メディア期、SPメディア期を経て、ソーシャルメディア期にあるという。SNSや動画共有サイト、Twitterなどを通して、情報・体験の共有をすることで、情報が伝播し関係性が構築される。また消費スタイルも変化しており、マス消費時代、個性消費時代を経て、コミュニティ消費時代に突入した。食品のトレーザビリティなど、作り手の顔が見たいという意識の高まりや、仲間と同じものを欲しがる価値観の共有など、ソーシャルメディアの考え方とリンクした消費スタイルとなっている。
以上から分かるように、次世代広告コミュニケーションに求められるのは「情報の伝達」ではなく「体験の共有」である。クロスメディアコミュニケーションを再考するポイントとして大切なのは、

・旧来のメディアミックス型プランニングからの脱却
・アテンションをどこで獲得するのか
・「偶然の出会い」をどう演出するのか
・ゴールをどこに置くのか

という点だ。
これらを踏まえ、クロスメディアの概念を考え直し、様々な視点でメディアをさらにクロスさせることが、今後求められている、とのことだ。

 

 

 


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