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デザイン力、効率化が向上、さらに制作プロセスにも変化が
GoogleやTwitter等の大手サイトでも採用されたことでCSS3はWeb制作者にとって、身近な技術になった。
ユーザー環境にないフォントを表示する機能や角丸・グラデーションの実装など、今まで画像で代用していた表現がある程度CSSで完結できるようになったという点ではWeb制作の現場に与えるインパクトは小さくない。さらにワークフローの面でも従来のような手法からブラウザベースの制作へとシフトが起こりつつある。
CSS3がWeb制作面で与えるインパクト
ブラウザ「FireFox」の開発団体であるMozilla Japanの加藤誠氏によると、Web制作者にとってCSS3の新機能を使うことで起こる変化は次のようなものだという。
ひとつめは、表示するデバイスによってCSSを切り替えるMedia Queryの登場により、いままでユーザーエージェントやJavaScriptの知識が必要であったものをデザイナー側で制御できるようになったこと。ふたつめは、複数画像の背景指定や角丸、グラデーションなどに加えフォントを用意できるようになったことで、いっそうデザインの可能性が広がったこと。
そして、いままでFlashやJavaScriptで作っていた動きやPhotoshopで作っていたボタン要素をCSSによって実現できるようになって、制作プロセスがシンプルになる、かつ手間が減らせることである。
従来型ワークフローからの脱却
CSS3の登場によりデザイン面だけではなくワークフロー面でも変化が起こりつつある。ブラウザサポートや制作者スキルなどを含むCSS3の普及を背景に、さまざまなデバイスに対応しなくてはいけない状況やブラウザごとにWebの見た目が異なる等の問題を解決するために一部では新しい制作スタイルにシフトしている。
Web Directions East LLCの菊池崇氏は、Webサイト制作において(X)HTML+CSS+ブラウザをツールとして利用している。
まず打合せをしてからベースとなる素のHTMLを作る。そしてなんのスタイルもデザインも施されていない状態でクライアントに確認してもらう。これは上から下へ重要なことが並んでいるかどうかの確認になるほか、スマートフォン用のビジュアルとして相手に理解してもらうためでもある。
次のステップでは、レイアウトを整える。この段階では色指定はせず白黒状態である。この段階でもクライアントに確認してもらい理解してもらう。いちばん主観的であいまいな要素である色については最後に指定し、変更があってもすぐに対応できるようにしている。
従来型の制作フローでは、まずデザイン案をPhotoshopやFireworksで制作し、印刷物やPDFとしてクライアントに納品する。しかし、この方法ではデザインが変わるごとにデザイン案を作り直す必要が生じる。動的な動きを確認できないなどの問題点もある。さらに提出物=完成品、という認識を相手に与えがちである。
菊池氏は、「必要なのは情報とサービス」と言う。例えばtwitterでCSS3が使われていても気づく人が少ないように、大切なのはサービスであり内容である。そのためブラウザをツールとして使いクライアントと一緒にコンテンツを作り上げていくことで、よりよいWebサイトになっていく。同氏は、「海外では既に10%程度はこの方法で行われており、今後は日本でもこのようなワークフローが一般的になっていくであろう。」と予測している。
(JAGAT info 6月号より転載:クロスメディア研究会)
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