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新たなフリー戦略から電子出版ビジネスをとらえる

掲載日: 2010年06月04日

フリーミアム(フリー+プレミアム)戦略が出版ビジネスに与える影響とは。

2010年5月21日、クロスメディア研究会では「電子出版の状況整理と無料経済の関係 ~黒船『電子書籍ビジネス』に対するメディア再構築を考察する 」と題するセミナーを開催した。夜開催にもかかわらず60名近い方が参加され、業界の電子出版関連テーマに対する関心の高さがうかがわれた。

kixセミナーの様子

キーワードは「電子書籍」と「無料経済」

まず、書籍「フリー<無料>からお金を生みだす新戦略」の日本語版を編集担当された松島倫明氏からは、4つのフリーについて解説いただいた。

1つめは直接的内部相互補助のフリー。これは製造者と消費者の間で、ある製品は無料だがある製品は有料である、というモデル。こ れは例えば携帯電話の端末は無料提供することで契約し、毎月の利用料で回収するなど。また、各種の無料体験版などもこれにあたる。

2つめは三者間市場のフリー。広告モデルがこれにあたり、広告主は製造者にお金を払い、製造者は消費者に無料でコンテンツを提供する。消費者のなかで製品を購入することで広告主に還元されるモデル。3つめはフリーミアムで、4つめは非貨幣経済のフリー。これは贈与などが挙げられる。

1つめと2つめが20世紀型フリーであり、3つめと4つめが21世紀型フリーである。

フリーミアムとは、「フリー<無料>からお金を生みだす新戦略」にて語られるモデルである。Free(無料)とPremium(割増料金)を組み合わせた造語で、95%に無料で提供するのに対して5%の有料プレミアムユーザが全体のコストを負担するというものである。従来の試供品モデルは逆で、5%の無料試供品のコストを95%の購買者が負担するというものであった。

このフリーミアムモデルが何故有効となるかというと、デジタルの世界になると、テクノロジーの限界費用は年々ゼロに近づくことが大きい。情報処理速度、通信帯域幅、記憶容量の増大により、コストがほぼゼロになる。というわけで、すべての製品がフリーミアムになるかというと、そうではない。これを見誤り単純にフリーミアムに乗り出そうとしても失敗する可能性はある。

NHK出版 松島氏

「フリー<無料>からお金を生みだす新戦略」の日本語版プロモーションでは、Web、メディア、リアルイベント、書店などの様々なメディアミックス要素により発売された。当初は売れているのか実感が湧かなかったという。しかし、デジタル版を米国と同様に無料公開したこと自体もPR 要素となった。この無料公開は1 万人に対して行われた。この数字も、クリス・アンダーソン側はもっと多くてもいいのではという意見だったが、出版社側の思惑もあり、調整の結果1 万人に落ち着いたという。しかし実際には43 時間で1 万人達成し、公開終了。

このダウンロードに際してはユーザはメールアドレスかtwitterアカウントの登録を促したというが、twitterで登録されたのは1万人中2割強であった。松島氏は、フリーとtwitter の相性がいい結果をもたらしたという。

続きは、下記ページにて公開しています。
電子出版の状況整理と無料経済の関係(要約)

また、6月25日(金)にはkixプレセミナー第2弾として、電子出版に関するビジネスモデルをテーマとしたセミナーを開催いたします。テーマにご興味がある方は、こちらもご覧ください。
単なる移植ではない、新しいPublishingは構築可能か ~Kixプレセミナー2 プロセスのデザイン、制度のデザイン、組織のデザインの考察

2010年06月25日(金) 14:00-17:00(受付開始:13:30より)

 

 

 


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