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信じて受け入れるのか、拒絶するのか 記事No.#1642

掲載日: 2010年04月26日

過去10年間、デジタルメディアの世界では様々な変化が起こった。しかし、それを受け入れる人がいる反面、受け入れたくない人がいるのも現実だ。

 

先日、「サラリーマンの小遣い調査 」に関する記事があった。昨今の経済状況を考えるとどうしようもないことかもしれないが、お小遣いが減ると、当然節約し、場合によっては辞めなければならないものも出てくる。世のサラリーマンが「辞められないもの・減らせないもの」にあげたのは、タバコなどの嗜好品やビール(発泡酒にし、コストをカットするという意見は出てきているが)であった。ちなみに、女性が「辞められない・減らせない」ものは化粧品であり、逆に減らせると答えたものは、男女とも雑誌などであった。

タバコは、近年ではパッケージに「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因のひとつとなります」や「妊娠中の喫煙は、胎児の発育障害や早産の原因の一つとなります」など、害があると言うことは一般認識として広がっている。しかし知識と行動とが結びつかず、タバコを吸うことで起こる可能性のある「害」を、自分事としては考えたくないのだろう。

このような例は他にもいくらでもある。例えば、犯罪と刑罰の問題である。日本では現在「死刑」が存在しているが、それは死刑をなくしてしまうと、凶悪犯罪が抑止できないのではと懸念する声があるからだ。しかし、考えてみると、いくら死刑があっても凶悪犯罪を犯す人はいるだろう。そのような人達は、法律と刑罰を考えて犯罪を犯すだろうか。

JAGATでも日々、様々な情報を提供しているが、かくかくしかじかという論理的な、納得されるはずの合理的な説明をしても、それが受け入れられないことがある。正直に正面から説明することへの限界と言うものもあるかもしれないが、逆に情報を受け取る側から考えてみると、その情報を知識として受け取るのか、もしくはそれを「本当にそうである」と信じて受け入れるのかというのは、受け取り手次第なのである。

過去10年にデジタルメディアの世界では、例えば、10年前にAmazonを日本で知っている人はほとんどいなかったが、この10年で日本で最大の本屋となり、日本の通販事業最大量を誇るようになった。同じように10年前、Googleは広告ビジネスを展開していなかったが、現在は電通の連結売上に相当するまでに成長した。

しかしこれだけの変化が起こっていても、この10年間の変化に目を向けたくない・考えたくない人もいるだろう。
結局は、新しい時代に合わせたビジネスができるかどうかというのは、今起こっていること、近年起こっていることを受け入れられるかどうか、それを「確かにそうだな」と信じることができるかということが重要なのだ。しかし、それを聞いてもあくまでも自分はその立場を取らないというのであれば、自分がリタイアするまでの間に、例え世界が狭まっていっても、なんとかそこで暮らす方法を考えるしかないのである。

もし、その現状から脱却したいのであれば、知識として持っておくのではなく、自分の意思で「こうなるのだ、こうしていくのだ」と信じて何かをやっていくしかないのだ。