新「コミュニケーション」が変えるメディアビジネス
PAGE2010は盛況のうちに終了した。今年は厳しい経営環境のせいで、出展のキャンセルが間近になっていくつかあった。国内の大ブースもあったが、国際的な企業でそれが複数起こった。日本国内は大変だと皆思っているが、自動車のように先進国は共通に厳しい状況に置かれている面もある。グラフィックス関係での黄信号はDMで、とりわけ個人情報保護法以来、受け手に不必要な警戒をされることを避けて、発送を控える傾向もみられる。欧米でもそういった傾向に加えて電子メールやソーシャルメディアに販促の場をシフトさせることが多くなった。しかし今までネット広告で伸びてきたGoogleでも紙のDMを出すとか、逆のニーズも起きている。誰がGoogleからDMを受注したのかは知らないが、クロスメディアの新潮流を掴んでビジネスを伸ばす余地はあるといえる。
PAGE2010の販促でBlogを立てていた年もあったが、今年は静観することにした。記事「今年はPAGEをtweet 毎年変わるもんだ」に書いたように、旬のメディアがどんどん変わるのが近年である。とりわけイベントには同時性のtwitterが向いていて、参加者の何人かがイベント会場からtweetしていた。PAGEコンファレンス2月4日の「新たなビジネスチャンスを生み出す電子書籍市場」を同時進行の中継的な情報発信で速報された方がおられた。ニュース・ネットワークス・ジャパン(NNJ)はリアルタイムでtweetされていて、即刻レポートを「電子書籍市場の今後は?-PAGE2010」としてWebにupした。ここには動画も含まれている(ustではないが)。
#PAGE2010というハッシュタグでtweetされた中で、このセッションが最も話題になった。もっともリアルでも満席になっていたので当然なのだが。展示会場にもKindleなどは置かれていて、触ったという書き込みもあった。全体としてデジタルメディアトラックに関するtweetが多く、内容的には「戦略的Webサービス設計事例と新しい方法論」の中のサムライワークス矢追龍之介氏の、「ミクシィのソーシャルアプリの開発費は、だいたい150万円~200万円ぐらいが主流です」という発言が最も多くRTされただろう。
セッションの中でTwitter自体が話題になったのはB1「Web、ケータイビジネスのキラーコンテンツ 」B2「Webはどこまで賢くなれるか? 」などで、スピーカーの方々もTweetしながら会場まで集まってくるような活用度だった。B1のディスカッションでは企業サイトやBlogからポータルサイトにまで翳りは見え始め、「キラーコンテンツ」とは「コミュニケーション」そのものという話になった。B2では昨年のMashUpAwardの応募プログラムのうち23%がtwitterAPIを使うものだったという。twitterそのものはシンプルすぎて何の役に立つのかわかりにくいが、このAPIを使ってリアルタイムな情報を面白く見せるとか、twitterをトリガにして他の情報を紹介するなど、これからいろいろなアプリが出てくるだろう。
しかしtwitterの誤解というのも多く見受けられる。NHKの「めざせ! 会社の星」では、twitterを営業に使ってこんな人とつながりができた、という例を取材していた。情報を探している人とサービス提供側とのマッチングの話で、きっとテレビで紹介された粗筋の裏にはもっといろいろなコミュニケーションの蓄積があったと想像するが、そういう人的努力は切り捨てて、あたかもtwitterの仕組みが営業をしてくれたかの誤解を与えそうなTVの進行だった。今はまだtwitter人口が少なく、これを熱心にしている人たちの間には一体感もあり、暗黙の秩序ができているが、ひとたび多くの人が使い始めるとインチキも詐欺もあるようになってしまうのは、インターネットやケータイの初期を思い浮かべてもわかることだ。
twitterで一番顕著になることは、やはり人々が今何に興味を示しているかがわかることである。PAGE2010ではデジタルサイネージに関するもの、とりわけ入り口のマネキンみたいなのに関心が高かったことがわかった。また2月3日には「JAGATのサイトがまた落ちている」と書き込まれた。事実数分おきにWebが止まってひやひやさせられた。瞬間最大風速的にアクセスが多かったようで、ご迷惑をかけた方にはごめんなさい、です。何につけてもtwitterの情報伝播力を見せ付けられたPAGE2010であった。
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