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この10年間で何が変わったのか 記事No.#1630

掲載日: 2010年02月01日

2010年の今年は、2000年代に入って10年と言う節目の年になる。この10年と言う年月の中で一体何がどのように変わってきたのだろう。身近なものの中で、10年前とすっかり変わったものを例に考えていきたい。

 

まずは「テレビ」である。2011年7月24日までにアナログテレビ放送は終了し、デジタルテレビ放送に移行するということが決定してから、地デジ対応の薄型テレビの購入が急激に伸び始めた。2005年までは薄型テレビ、CRTテレビ共に家電用品店やCMなどで同じように目にしていた。しかし2年後の2007年には薄型テレビの出荷台数が、CRTテレビの約14倍となり、昨年2009年には薄型テレビ約1046万台、CRTテレビ約2万台となった。今年2010年には、CRTテレビの出荷台数はゼロになると見込まれており、テレビはこの5年間で完全にデジタルへ移行したと言える。

次に「動画再生用機器」の例を挙げてみよう。動画再生用機器として「DVDレコーダ」「次世代ディスクレコーダ(以下ブルーレイ)」「VTR」の3点を見てみると、ブルーレイが登場した2007年それぞれの国内出荷台数は、DVDレコーダが圧倒的に多く、続いてVTR、ブルーレイとなっていた。しかし2年後の2009年には、DVDレコーダ約150万台、ブルーレイ約281万台、VTR約13万台となり、ブルーレイが約15倍の伸びとなっている。

このような例からも分かるように、様々なデータを読み解いていくと個人レベルでのデジタル投資は旺盛であり、気付いてみると家電投資の半分以上がデジタルへの投資と言っても過言ではないだろう。人々の日常生活は徐々にデジタルに取り巻かれていった。

ではデジタル化していくと、人々の生活にはどのような変化があっただろうか。参考図は、IMJモバイル「モバイルユーザー動向定点観測2009」の出典であり、500サンプルに対し1日あたりの各メディア接触時間を調べている。

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データを一見すると、やはりテレビへの接触時間の長さが顕著であることがわかる。日に1時間以上接触すると解答した数は全体の75%にも及び、他メディア と大きな差がある。しかしテレビやラジオというのは長時間つけてはいるものの、他メディアと併用して接触することができる「ながら」のメディアであるた め、数値だけでは重要度が判断できない部分がある。では、低調の伝えられる「新聞」「雑誌」「読書(本)」といった紙メディアと、新しいメディアである 「PCネット」「モバイルネット」を比較した時、何が見えてくるであろうか。

まず、新しいメディアである「PCネット」「モバイルネット」であるが、1時間以上接触しているという解答は全体の約30%となっており、「ヘビーユー ザー」と言えるだろう。「20分から1時間未満」と解答した約40%サンプルは「中庸」と捉えることができる。彼らの日常生活の中には支配的なメディアは なく、「今日はゲームをしよう」「次はPCネット」というように意識的に新しいメディアへの時間を生活の中から取り分け、新しいライフスタイルを確立して いる。このようなライフスタイルの変化は、これからのメディアビジネスにも影響していくだろう。

次に「新聞」「雑誌」「読書(本)」などの紙メディアであるが、「新聞」「雑誌」は全体の約70%が20分未満の接触時間と解答している。新聞を取ってい る、雑誌を講読しているという数は多いようだが、2/3以上の人が「ちらり」で終わっているというのが現状のようだ。しかし、ここで注目すべきは「読書 (本)」への接触時間である。新聞・雑誌と同じ紙メディアにもかかわらず、20分以上の接触時間と解答したサンプルは全体の65%にもなる。このように 「紙メディア」といえど、「読書」に対してはライフスタイルの中で時間を取り分ける習慣が残っている。

この10年で何もかもが変化したわけではない。それぞれのメディアビジネスの課題は、いかにライフスタイルに合う新しいサービスを考えていくか、その取り組みがこれから最も大切になるだろう。