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クラウド時代の戦略とは 記事No.#1628
そうは言っても日本は物価が高く、コスト高である。
この一見矛盾した状況をどのように考え、取り組んで行くのか、それが課題解決の糸口となってくるであろう。
少し視線を変え、現状を見てみると答えも自ずと見えてくる。
例えば「コスト削減」だが、たしかに一社一社で見ると限界に来ているのかもしれない。ここで一つ、日用品が載っている「チラシ」というものを例に取って考えてみる。
「チラシ」を作成するためには、まず商品の写真が必要である。写真を撮り、それをコンピュータで処理し、チラシを作り上げる。この一連の仕事を考えると、そこにはカメラマン、DTPオペレーター、ディレクターなどが必要になる。これを、それぞれの会社が同じように行っている。しかし、もし商品の写真をメーカーが提供してくれるようになればどうであろう。その分コストが削減でき、合理化できるのではないだろうか。
しかしいくらコスト削減が出来ると言っても、チラシを発注する側にとっては、メーカー目線ではなくそれを手にする「顧客」の視点で撮影された商品写真をチラシ上に並べたい、と言うのが本音だろう。もし、メーカーのニーズと発注側のニーズを調整し、それぞれが納得できるような写真を撮り、画像データ化するような方法があれば、各社が個々に行っている作業の一部分をが省略できコスト削減につながる。実は既に、メーカー、卸、印刷会社、スーパーなどが共同運用の画像をデータベース化し始めている。
企業がこれから取り組むべき目の付け所は、一社一社の効率化が限界になっている部分を見出し、重複を避け、業界や社会という単位での合理化・効率化をどのように進めていくかということである。しかし、一社一社では出来ない効率化の限界に、業界内で取り組むということが可能になってきたのはなぜだろう。それは、今までは一社一社でコンピュータの設備や設定をしなければならなかったのが、ネットやWEBの発達により、ネット上で各社が共通にデータ処理などができるようになったためだ。
新たなシステムや新たな仕組みを作るには大きな初期投資がかかり、今日様々な問題を抱えている経済状況では、まず初期投資を行い、そこからイニシャルコストを下げながら、合理化を進めていくということが非常に困難となっていた。そこに負荷を掛けることなくいかに敷居を低くし、取り組んでいくのか。そのために、今までシステム開発をしていたところは、全体で共同運用ができ、初期投資の必要がなく、利用料金だけで使用できるASPサービスを作ろうとしている。
クラウドとは、これまで述べてきたことを取り組みやすくしていくネット上のコンピュータサービスの「インフラ」のようなものである。クラウドという考え方は突然現れたのではないが、単に技術革新の話題というわけでもない。これからシステムを共同運用をしていこうという考えを持った集団の中ではそのベースとなり、非常に有利に機能するものである。印刷業者が顧客の課題を解決するときにも、印刷会社が特定の顧客のためにそれぞれ負担をするのではなく、顧客の業界情報やニーズを共通化しソリューションとしていくことが、これからのクラウド時代にあった戦略となっていくだろう。




