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クラウドの足元を見直す
今までコンピュータシステムを構築して使ってきた多くの分野の人たちが共通して悩んでいた課題というのがあるとすると、それがこれからのコンピュータ利用の姿を変えていくことになる。
今大雑把にクラウドコンピューティングと呼んでいるものの中に、次世代のコンピュータ利用の姿があるのではないかと人は考える。しかしコンピュータ利用に関する課題の優先順位はそれぞれユーザーごとに異なっているだろうから、クラウドに対する要求もまとまりようがない。だからいろいろなアプローチのクラウドを認めなければならない。
そもそも共通の悩みは何だったのか?ということを考えると、自分の身の回りでもいくつかある。自分と同じような業務をしている人はだいたい似たシステムをそれぞれに作っている。だからコア業務以外は銀行が給与計算までするようにプロセスの共有化ができるとよい。電通も2009年にはプラットフォームという言い方をしているし、製造業ではSCMとして導入されているものはプロセス共有化として発達していくだろう。
自分のところのシステムのハードウェアは陳腐化していくのでシステムの更新をしなければならないが、やっていることは必ずしもそんなに変わるわけではない。大多数の人はW7のWordになってもDos時代の一太郎と同じようなことをしている。データ資産が使えなくなると困るので、ハードウェアの移行を強制させられているようなものだ。データはハードウェアメーカーに人質にとられてたようなものである。
システムの更新は業務が変わると必要になる。その時に変わらない業務の処理も一緒に作り直さなければならないことがある。当然いろいろな業務処理に改善はつきもので、作り直してよくなるのはよいが、それがまとめて何年かおきに大きく出てくると、社内の作業負荷にもピークができる。そこでは結局細かな見直しはやりきれない場合が多い。社内の作業負荷と同時に初期投資も負担が大きく、予算面で見切りになる仕様も多い。
コンピュータに関する標準化はデータのフォーマットの部分が先行して進んだ。これは異なるコンピュータ環境を行き来させるためであると同時に、資産化したデータのマルチユースが目的である。コンテンツは自分で作って使うだけではなく、シンジケーションという形で社外とも共有する時代に入りつつある。以上のようなコンピュータ利用の収支を均して考えて、クラウドで課題がクリアでき、しかも業務に沿った進化が可能なコンピュータシステムが求められるだろう。
(クロスメディア研究会 会報「VEHICLE」 247号)
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