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人材育成のための助成金活用 その1 技術検定、営業士の受験料も助成対象
厳しい経済情勢や雇用の悪化を背景に人材・雇用に関する助成金の用件が緩和され、金額が増額されている。昨今の助成金の全体像を鳥瞰し、具体的な活用方法や印刷会社の実例などのケースを通して自社での活用の方向を考える。
助成金の動向と活用のための課題
そもそも助成金とは、融資と違いもらい切りのカネで、政府や自治体が、政策目標を円滑に達成するため、各種の組織・個人に対し金銭を支給する制度である。基本的に費用の後払い補てんが中心で、制度導入に伴う奨励金が支給される場合もある。教育訓練などの雇用関係助成金の原資は、ほとんどが、雇用2事業という経営者のみが負担している雇用保険料が基になっている。その点で、助成金活用の権利は従業員を雇用している企業に等しくあると言える。
助成金は、緊急の課題かつ重要な課題への推進策として用いられるので、一般的に不況期に助成対象が増え、助成金額も増大する。近年「派遣切り」「雇用不安」などへの対策として「雇用の維持」が大きな課題となり「緊急対策」として多くの助成金制度が創出・改訂された。「雇用関連助成」の主な対象分野は雇用維持促進、能力開発等、育児・介護・パートタイム労働者の雇用管理改善促進等であり、相当細かいところまで踏み込んで助成対象としているので、各企業における助成受給の機会は増えている。だが、印刷業では、個別の助成金の活用度は低いのが実情だ。
助成金をうまく活用するためには人事・労務の担当者の情報収集や適切な手続き、あるいは人材選択や環境整備などの手腕が問われる。アンテナを高く張り情報収集に当たることが必要なのはもちろん、行政窓口や専門家の助言などによる細部の要件確認が重要である。受給申請に当たっては細かい要件が求められる場合が多く、雇用関連法定帳票(賃金台帳、労働者名簿、就業規則等)が整備されていることは必須の要件となる。
なお、今般の政権交代で、従来の「自公政権」とは考え方、方向が変更となる分野(派遣労働や最低賃金が典型的)があり、今後の助成金政策が大きく変化することも考えられる。現行制度の中でも、今年限りとなるものが出る可能性がある。
その2に続く
(本稿は2009年8月27日「人材育成を考える会9月定例会 人材育成のための助成金活用」より株式会社GIMS 代表取締役 阿部 隆氏の講演の要約である)
(「JAGAT info」2009年10月号より)
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