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印刷+メール発送までワンストップサービスで提供 最高のDM会社を目指す

掲載日: 2009年10月23日

アメリカの印刷企業事例を紹介する。【デジタル印刷事例・1】

Japs-Olson Company社は、DM を主体とした「ロングランバリアブル(オフセット印刷+デジタル印刷)」を得意とする商業印刷会社である。主体のDM ビジネスでは、年間10 億通のDM を生産し、郵便会社に発送している。一日当たり20 万~40 万通を印刷から発送代行まで行っている。

印刷から郵送までのワンストップサービスとして、封筒、印刷、折り、パーソナライゼーションをワンストップ受注して品質保障することで差別化している。ワンストップであっても、各工程の提示価格が競合他社よりも安くできるように、最新の機械設備に投資している。

米国ではテレビ、インターネットなどに対して価格競争力がでるということで、DM が伸びてきているが、コストはできるだけ落とす努力をしている。リーンプロダクション(トヨタの生産方式)について、一般的にアメリカの製造業が不得意なところであるが、同社では地道に取り組んでいて製造コストを継続的に落とし、現在では15 年前の半分になっている。しかし、売値も半分になってしまったという。

印刷物の実例

同社の印刷物を3つに大別すると、ボリューム比率ではレターパッケージ50%、セルフメーラー40%、カタログ10%であり、この比率は2 年ぐらいのスパンで変わっていく。一時はセルフメーラーがポピュラーになったが、最近はレターパッケージに戻るなど変化している。

コンスタントにどれが伸びるということはないく、どの形式がエンドユーザのレスポンスを高められるかを常に試行錯誤している。いずれの形式でも、宛名印字からUS メールへの発送業務までをワンストップで受注している(売上の90%)。

* 米国ではDM の宛名は郵便番号さえ合っていれば郵便物は届く。個人名については、「ご近所さん」(our neighbors)、「今お住まいの方」(current resident)などの曖昧なものが現実には大量に流通している。誰かに届けばよいDM の宛名の検査レベルと、絶対的な確実性が必要なトランザクション(請求書などのステートメント)の検査レベルは明らかに異なっているが、それで良いとする文化的背景を理解する必要がある。

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左図:レターパッケージ/右図:セルフメーラー

(1)レターパッケージ(封筒DM)
挨拶文、DM 本体、返信用封筒など、中身は日本と同じで同社でも一般的な製品の一つである。機械で自動化できないものは手作業による複雑な仕上げも行う。高価格になる特殊なものも手掛ける。

(2)セルフメーラー
折りだけで封筒型になる「セルフメーラー」は、圧着方式と、小口を糊止めまたはテープ止め方式がある。コスト的にも安く仕上がる点で発注元に好評である。

(3)カタログDM
カタログについては、ほとんどが中綴じをしており、無線綴じは少なく、サイズや用紙の種類が違うなど、同じものはない。

生産システムの特徴

入稿データは印刷原稿(PDF など)と、宛名データである。デザインやクリエイティブワークは自社では行っていない(発注者側で行っている)。一方で、印刷以降の生産工程では一切外注していない。理由は価格競争力を持つためで、印刷から封入・発送までのワンストップサービスを行っていながら、単体としての生産工程における価格競争力にもこだわっている。

プリプレスはKodak Prinergy、CTP(16up 機と24up 機の2 台)、CTP の出力サイズは12 通り、月間出力版数は5000 版程度であるが、刷版のバーニング装置もあり大ロットの仕事が多い。

印刷はオフセット枚葉機、オフセット輪転機(ヒートセット、ノンヒートセット、UV)を設備している。生産工程は、プリプレス、印刷、後加工(カット、折り、スティッチング)、郵便番号分類、発送など多数ある。
オフ輪で印刷後、後加工の中で宛名などのバリアブルデータを印字する。平均ロットが25 万通であり、バリアブルデータは宛名の高速出力するために高速インクジェット方式(Kodak Versamark)を中心として、電子写真方式(Oce)も使われている。バリアブルの印刷データの処理から印刷までは「イメージング部門」が担当している。封緘機(インサーター)が60 台あり、さらに郵便局にあるような郵便番号による仕分け装置がある。

同工場で製造される全てのDM を集合させて、郵便番号に従って12,000 に区分してUS メールに発送される。同社からUS メールへの大量発送になるので、郵便料金は大きなディスカウントレートが適用されており、これが発注元へのコストダウンメリットと同社の収益源になっている。

【Japs-Olson Company社 概要】

ドメインなど
・印刷+E-mail 発送までをワンストップサービスの印刷会社
・ビジネスドメイン:Be Best DM company、「最高のDM 会社を目指す」
・全工程で価格競争力の維持に注力しリーンプロダクション(トヨタ生産方式)を実践

年商・規模
150 億円、650 人(営業30 人、工務30 人など)
・デジタル印刷とオフセット印刷の売上比率
・ハイブリッド印刷・90%以上:10%以下・インクon ペーパー(通常のオフセット印刷)

(日本印刷産業連合会「平成20年版 デジタル印刷新時代のビジネスモデルとITネットワーク技術」より一部抜粋)

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