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プロデューサーと親和する制作ディレクター クロスメディアエキスパートのキャリアパス
メディアの制作やコンテンツの加工というのは多くの職種が絡んでいるが、クロスメディアのエキスパートの中心的役割は制作のディレクターとした。図に制作ディレクターからプロデューサーへ矢印が引かれているのは、先のスキルアップの可能性という意味だが、現実には必ずしもそうなるとは限らない。職能としてのディレクターが、その人との一緒に仕事をするプロデューサーやアートディレクターやSEなどの世界を理解して、一緒にものを考えて議論できる知識が必要だと考えているからである。平易に言えば、仕事を出すほうからすると、話の分かる制作ディレクターというのをメインに考えている。その限りにおいて、実際のビジネスや経営関連の分野の内容を試験範囲に盛り込んでいる。

また制作ディレクションと言っても、従来型の印刷会社の制作ディレクションとWeb制作を中心に展開している制作プロダクションでは利益の出し方が異なっている。装置産業の場合は、固定費が高いが、固定費を回収できれば、仕事をすればするほどもうかる。Webの制作の仕事は変動費が大きく、仕事をすればするほど費用は掛かる。コストを下げるために必要な手段は固定費が多いモデルと変動費が多いモデルとではビジネスが全く違う。
メディア制作で会社を成り立たせるために必要な仕掛けを考えられなければ、クロスメディアのビジネスは成り立たない。デザイナーにちょっと技術が加わった程度では、一つのラインのスタッフにしかなれない。もう一つ上のクラスのプロデューサーを指向するような制作ディレクターを排出できるような資格制度が必要であろう。
実際には、だれもがプロデューサーになれるわけではない。製造業の場合はある程度、どのような人でも上に上がっていくことが出来た。しかし、クロスメディアになると、資質も大きく関わってくる。これを資格制度化することで、早めに自分が向いているか、向いていないかを見極めてもらうということに利用してもらってもいいだろう。
クロスメディアのパブリッシングの技術という認識ではなく、クロスメディア的にビジネスを俯瞰(ふかん)して見る訓練が行われなければならない。クロスメディア自体がビジネスではなく、クロスメディアという方法論が何かのビジネスツールである。その「何かのビジネス」の流れは、ITによる変化を受けているので、そこも付いていくのが大変だという状況である。




