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プリント

教材制作とデジタル印刷

掲載日: 2009年07月10日

ベネッセコーポレーションの吉田大輔氏に、印刷を発注する立場からデジタル印刷に取り組む狙いと今後の展開について話を伺った。

デジタル印刷のメリットとして、必要な教材のみ個別に伝えることができる企画・製作の柔軟性、最新の情報を最適なタイミングで届けられるスピード化、コンテンツのデータベース化によるクロスメディア展開の可能性がある。

ベネッセにおけるデジタル印刷

教育産業ならではの商品特性として、教科書別、志望校別といった考え方があり、その数だけ品種があり、顧客ニーズがある。それにこたえる制作方法として、資材調達から物流までサプライチェーンマネジメントの観点から模索した結果が、デジタル印刷であった。

進研ゼミの高校講座には、高校別、教科書別、志望大レベル別といったセグメントで分けた商品がある。授業チャレンジという授業対策用の教材と受験チャレンジという入試対策用の教材がある。このうち、デジタル印刷で製作しているのは、授業チャレンジである。

ベネッセとして、少子化問題や、進度や進路選択といった顧客ニーズの多様化による商品パターンの増加への対応などの課題があった。そのため、画一的な教材から、一人ひとりのニーズに合わせたパーソナル教材へ転換を図ろうと考えた。バリアブルプリント・セグメント印刷を実現することで、志望大学や理解度、進度に合ったパーソナル教材を提供するシステムを構築することになった。

全体の製作フローとして、会員属性や受講情報、教科書、進度などの会員個別データがある。ほかに、教材コンテンツがある。教材コンテンツはPDFからTIFFに変換したものを使う。一方で出力指示情報、顧客の冊子の構成情報や、顧客情報を合わせて出力し、製本・アセンブリ・封入封かん・発送し、会員に届ける。

デジタル印刷導入のメリット

デジタル印刷によって、セグメント性としては教科書別、進度別、志望大別、バリアブル性としては顧客ごとのカリキュラムができる。オンデマンドで必要な時に必要な情報を必要なだけ作ることができる。また、従来、責了しても赤字が入ったりすることがあったが、デジタル印刷導入を機に、PDFで後戻りしないワークフローを確立した。

2003年にデジタル印刷教材の展開をスタートした。見栄えの面では、最初は本文1色から始めて表紙はなかったが、それに表紙を付けて、さらに本文が2色化され、今は巻頭4色までになった。また、時間の経過とともに、どんどん商品も展開してきた。

オンデマンド教材の成果・課題

まず、会員数が回復した。さらに、オンデマンドが商品そのものの訴求ポイントになり、他社との差別化にもなった。また、オンデマンド教材によって在庫ゼロを実現した。

課題としては、コストの問題がある。また、コンテンツ管理が不十分でワンソース・マルチユースが実現できていない。また、多品種なので校正や検証の負荷が非常に大きくなった。宛名の外字管理の負荷も非常に大きい。
今後は、最適なソリューションを目指して、コストを現状維持しつつ、付加価値を上げていきたいと考えている。

(『JAGAT info』2009年7月号)

 

 


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